昨年12月に栃木県庁舎が装いも新たにオープンしました。
カリDAI多忙で外観の建築経過を見ていたのですが、先日建物の内部も
隈なく建築家として完了検査ではありませんがそんな気分で視察させてもらいました。

完成したのは15階建て高層棟と、東隣に5階建て低層棟で、
延べ床面積は約6万5000平方メートル。
高層棟の西隣に4月完成した県議会議事堂(延べ床面積約1万2000平方メートル)
などを含めた総工費は最大で・・なんと驚きの550億円(推定)です。


写真の手前に見える旧本館は昭和館として移築して生き残りましたが、
旧県議会議事堂は、デザインも多少アバンギャルドで画期的で惜しまれながら、
38年の歴史に幕を閉じました。
カリDAI的にも気に入った建築デザインでしたが、バリアフリーに
対応してないとの理由だけであえなく取壊されました。
実にもったいない信じられない話です。

多額の費用をかけても、県民が誇れるような立派な建築を造ってもらえば納得しますが、
実は残念なことにファサードバランスとか、県の象徴なのにと・・・どの建築家も
県庁新庁舎の話になると、急に会話がはずみません。

行政改革の一環で人員削減を見越し、予定より3層ほど階層を減らしたと言うのです。
確かに、先を見越した計画は重要です更にコストも重要です。
この建物を本来あるべき計画の高さ(あと3階高分)にすれば、バランスがよくなります。
県知事は、世相を気にして、建築学科出身の方なのにシンボルデザインより
コストを選択しましたようです。県の象徴国家的な建造物なのに、
新しい時代の建築として、県民が誇りに思えるようなものは感じられません。
建築デザインの重要なファサードを低く変えてしまってのは、正解だったのでしょうか?
建築家として残念の極みです。コストダウンの方法は、他になかったのかな?
って思ったりします。

館内に入ると、エントランスにスーパースケールのアトリウムがあり、
ちょっとした栃木県情報コーナーがあります。
本来、栃木県をもっとアピールするのであれば、お店や情報コーナーをもっと盛んにして、
県外の方にアピールすればよいのに、あまり有効活用されていない感じでした。
水盤の中庭もあり各フロアーの採光を確保していますが、建物の中は結構吹抜け空間が多く、
でも職員の席はかなり足りず困っているそうです。

最上階には展望スペースがあり、広角で宇都宮を眼下におさめられ、新しいスポットとなりそうです。


今、流行の県知事だったら、もっと宣伝アピールできるスペースをうまく使い 、
収益・アピールに変えるのでは、なんて思ってしまう今日この頃です。